自分を責めやすいあなたへ。心が少し軽くなる処方箋
はじめに
こんなことで泣くなんて「弱い」
周りの人は誰も傷つけてきているわけじゃないのに、気持ちが落ち込むなんて「おかしい」
相談するというのは弱みを見せることだし、「依存になる」
それでも気持ちが晴れない時間が長くて、どうしたらいいかわからない。
そんなふうに思うこともあるかもしれません。
それでも学校や会社には行っていて、生活は止まることなく回っている――。
本日は、よくここまで来てくださいましたね。
自分を責めやすい人に共通すること
このような気持ちを抱える人に共通するのは、「自分を責めやすい傾向がある」ということです。
- ちょっとした失敗で「私が悪い」と思ってしまう
- 誰も責めていないのに「迷惑をかけたかも」と落ち込む
- 気持ちを誰かに話すだけで「依存してしまうのでは」と心配になる
こうしたパターンは、まじめで責任感のある人ほど強く出やすい傾向があります。
自分を責めることの「メリット」
実は、自分を責めることには一見メリットもあります。
- 周囲に迷惑をかけまいと気をつけられる
- 相手の立場を想像し、関係を壊さないようにできる
- 自分を律することで努力を重ねられる
つまり「人との関係を大切にできる」という点では、プラスに働くこともあるのです。
けれども、自分を責めすぎると…
ただし、自分を責めすぎるとデメリットが大きくなります。
- 常に「私が悪い」と感じ、心が休まらない
- 自分の感情を押し込めて、無理に笑顔をつくってしまう
- 不安や自己否定が積み重なり、やる気やエネルギーが奪われ、本来なら守るべき「自分自身」を置き去りにしてしまうのです。
心の処方箋:「一回、相手や環境のせいにしてみる」
そこでおすすめしたいのが、小さな心の処方箋。
それは――「一回、相手や環境のせいにしてみる」ことです。
「なんでこんなに疲れるんだろう?」と思ったときに、
「私が弱いからだ」ではなく、
「最近仕事が忙しすぎるせいだな」
「職場の人間関係がちょっとピリピリしてるからかも」
と環境に目を向けてみるのです。
どうしてそれが大切なの?
私たちは「全部自分のせい」にすると一見ラクに感じます。
でもそれでは、心がどんどん消耗してしまいます。
一度相手や環境に目を向けると、こういう効果が生まれます。
- 自分を過度に責めずにすむ
- 「改善できるポイント」が見えてくる
- 心に少し余白ができ、休むことを許せる
つまり、「私だけが悪いわけじゃない」と思えることが、回復のための大きな一歩になるのです。
実際にやってみると…
この処方箋を実践してみると、最初は「言い訳しているみたい」と思うかもしれません。
でも大丈夫。これは自分を守るための大切なステップです。
- 「体調が悪いのは、最近睡眠時間が足りないから」
- 「落ち込みやすいのは、気温が急に変わったせいかも」
- 「人間関係でモヤモヤするのは、あの人の言い方がきつかったせい」
こうして一度「自分以外の要因」を見つけるだけで、心が少し軽くなる感覚があるはずです。
もちろん一度で解決するわけではないけれど
大切なのは、この方法を一度試すことで「私は今、傷ついている」と気づけることです。
その気づき自体が、癒しのプロセスの始まりなのです。
劇的な変化が起こるわけではないかもしれません。
でも確実に、今のあなたの中で何かが動き始めています。
そして、ここまでこの記事を読んでくださったこと自体が、あなたの心が「癒されたい」と望んでいる証拠なのです。
まとめ
- 自分を責めやすい人は、まじめで責任感の強い人が多い
- 自分を責めることには一見メリットもあるけれど、心を消耗させてしまうデメリットも大きい
- 心の処方箋は「一回、相手や環境のせいにしてみる」こと
- それによって、自分を守り、心に余白を取り戻すことができる
あなたの心は、あなたが思っているよりもずっと繊細で、そして強いものです。
どうか今日から少しだけ、自分を責める代わりに「環境のせい」にしてみてください。
きっと、その小さな一歩があなたの心をやさしく支えてくれるはずです。
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